とらふぐ料理「玄品」は、関東・関西エリアを中心に、国内外に65店舗を構えています。なかでも、創業の地である大阪には、全店で最も多くのお客様が訪れる店舗があります。それが、「玄品 法善寺総本店(以下、法善寺店)」です。
社内でも「モンスター店」と称される法善寺店は、毎日が繁忙期を思わせる超多忙店。平日でも約150人、休日には約200人以上ものお客様が、美味しいふぐ料理を求めて来店されます。
長きにわたり、他店の追随を許さない法善寺店ですが、2024年4月に期待のホープが店長へと抜擢されました。そこで今回は、新店長が「玄品」の本丸とも呼べる法善寺店に就任した理由や、これまでに味わってきた成功・挫折の経験談について伺いました。
「玄品 法善寺総本店」店長 竹森 成吾(たけもり せいご)さん
2013年に宮崎県の農業高校を卒業後、新卒入社。新橋店でホール業務に従事した後、入社4年目で川崎店の副店長に就任。その後、8年目には上野店の店長に。2024年4月、入社11年目にして、法善寺店の店長へ抜擢。接客・調理・教育・事務管理など、業務全般を統括している。
竹森さんが入社した経緯は、こちらの記事で紹介しています。
予想だにしなかった、法善寺店への抜擢
——法善寺店の店長へ就任した経緯について、教えてください。
上野店の店長3年目が終わる頃、「大事な話がある」と取締役に声をかけられました。「マネージャーへの昇進の話かもしれない……!」と思っていたら、まさかの法善寺店の店長就任の話で、一瞬言葉を失いました。
——竹森さんにとっても、想定外の大抜擢だったんですね。
はい、正直なところ「まじか」と。入社以来、関東の店舗しか経験がなかったので、「関西の人たちとうまくやっていけるのかな」という不安もよぎりました。私、割と小心者なんです……(笑)
でも、選んでいただけたこと自体が光栄ですし、これまでの働きを評価していただけたのだと思うと、うれしかったです。「これはチャンスであり、使命なのだろう」と気持ちを切り替えて、二つ返事で快諾しました。
最大の成功は、大型店の過去最高売上の更新
——これまでのどんな取り組みが、評価につながったと思われますか?
昨年12月に、上野店の一日あたりの最高売上額を更新できたことが、大きかったと思います。かねてより私は、「どうしても過去の売上を超えたい」とスタッフ全員に伝え、例年以上に気合いを込めて挑んだ年末商戦でした。
でも、当時の上野店は、私以外のホールスタッフが社員2名とアルバイトスタッフという編成で。社員が3〜4名いるのが当たり前の他店と比べると、異例の体制でのチャレンジでした。
——社員が少ないなか、どうやって過去最高売上を達成したのでしょうか?
一日を通して、全員でお客様へのご提案を徹底しました。より美味しさを実感してもらえるコースをおすすめしたり、お客様がまだ食べたことのないお料理をご紹介したり。アルバイトスタッフが、「ちゃんとおすすめしてきた?」と互いに確認し合う様子も見られ、あの日はお店全体に一体感がありましたね。
——上野店のような大規模店舗の売上を更新するのは、なかなか難しいことなのでは?
そうですね。当日は私の上司であるマネージャーも営業を手伝ってくれたのですが、最高売上を達成したとわかった瞬間に、「貴重な経験をさせてもらった、ありがとう」とお言葉をいただきました。その日は社員・アルバイト関係なく、みんながすごく喜んでくれて。営業終了後に、全員で祝杯を挙げました。
——竹森さんは順調にキャリアアップしているように見えますが、一方で失敗した経験はあるのでしょうか?
失敗経験は多すぎるくらいあります(笑)私は不器用なので、失敗しないと気づかないタイプなんです。副店長を務めていたときも、毎日のように店長に叱られていました。過去の自分を振り返ると、見捨てられてもおかしくなかったなと思います。当時の店長には、感謝の気持ちしかありません。
サービス力・接客レベルを上げ、お客様満足度を高める
——現在、店長に就任して3ヶ月経ちますが、率直な気持ちを聞かせてください。
当初は不安もありましたが、法善寺店に異動してきてよかったです。ここでは自分と同年代の副店長がバリバリ仕事をしてますし、若手のスタッフもものすごく仕事が早い。責任感が強いスタッフも多いです。
みんな毎日目まぐるしく働いているので、短期間で鍛え上げられているのだと思います。「負けていられないな」と私も日々刺激をもらっています。
——新店長として、どんな運営方針を掲げていますか?
法善寺店は、昨年度までは「売上を伸ばす」ことに注力していました。そのベースはできているので、今年度は「サービス力・接客レベルを上げる」ことをテーマにしています。
——「サービス力・接客レベルを上げる」とは?
細かい部分のサービスを徹底して、付加価値を高めたいと思っています。例えば、おしぼりや箸を交換するとか、鍋の火加減をこまめに調整することなどですね。
法善寺店は、他店とは比べものにならないくらい来客数が多いので、簡単なことではないと思っています。けれど、今よりもワンランク上のサービスを提供して、さらにお客様の満足度を高めたいんです。
——すでに取り組んでいることはありますか?
まずはスタッフの意識改革から始めています。法善寺店は「毎日が繁忙期では?」と錯覚するほど忙しいので、「正直そこまではやりきれない」という意見も耳に入ります。でも、ここは絶対にブレてはいけない部分だと考えているため、「お客様のために実行しよう」とスタッフ全員に伝えて回っているところです。
——まさに今、最初のハードルを乗り越えようとしているのですね。
ありがたいことに、これまでの慣習とは異なる私の提案に対して、「任せてください!」と心強い言葉をかけてくれるスタッフもいます。「人に恵まれたな」としみじみ感じているところです。
自分の思い描く、理想のお店を目指して
——竹森さんの、今後の目標を教えてください。
まずは、理想とする丁寧なサービスを提供して、これまで以上にお客様に寄り添えるお店にしていきたいです。
また、法善寺店は新入社員が多いので、人を育てる体制作りにも取り掛からなければいけないと考えています。社員が育てば、全フロアにより自分の目が届きやすくなり、思い描いた通りのお店作りに注力できますから。
「玄品」では、ただいま2025年4月新卒入社者のエントリーを受付中です。少しでも興味のある方は、まずは採用公式LINEのお友だち追加をお願いします。
私たちと一緒に、ふぐ食文化を日本中・世界中へ広めてくれる方を待っています。